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梅田防災スクラムゼミ 開催レポート
―防災インストラクター養成講座―

2022年4月

梅田地区エリアマネジメント実践連絡会では、「いざという時その場にいる人同士で助け合える、みんながみんなを守るまち梅田」を目指し、梅田エリアの就業者を対象に、防災を考えるきっかけや、防災を学びあう機会をつくる目的で、「梅田防災スクラムゼミ」を開講しています。2022年2月開講のゼミでは、NPO法人プラス・アーツ理事長 永田宏和氏を講師に招き、梅田周辺で働かれている方や企業の防災ご担当者を対象に「防災インストラクター養成講座」を実施しました。既に制作し、ホームページで公開されている「携帯型防災マニュアルブック」をベースに構成された本講座は、講座修了生が今後自社の社員を対象に20~30分程度の防災講座を実施できるようになることを目指しています。

<2021年度梅田防災スクラムゼミ 概要>
日 時:2022年2月28日(月)14:00-16:30
会 場:Zoom(オンライン開催)

テーマ:
「防災インストラクター養成講座」
1.災害時の安否確認
2.身のまわりのもので行う応急手当の方法
3.さまざまな場面の防災グッズの紹介

講 師:NPO法人プラス・アーツ 理事長 永田宏和氏

1.災害時の安否確認

災害時、電話は繋がりにくくなり、インターネット回線を経由するメールやSNSは繋がりやすいと言われていますが、絶対とは言えません。いざという時の家族の安否確認の方法は、デジタル、アナログ両面で複数準備しておくことが重要です。このパートでは「あの手この手の連絡ツール」「災害用伝言ダイヤル171の使いかた」「災害用伝言板の使いかた」の3つの連絡手段について解説いただきました。「あの手この手の連絡ツール」では、メールやSNSなどのネットの連絡手段以外にも、災害時どこに集合するかを事前に家族で決めておくことや、家族に自分の避難先を伝えるためのメモを残す方法(例:玄関扉の裏側にガムテープで貼るなど)などアナログな方法も紹介いただきました。また、「災害用伝言ダイヤル171の使いかた」や「災害用伝言板の使いかた」では、それぞれのサービスの詳しい特徴に加え、これらのサービスが災害時以外にも毎月1日と15日、1月1日~3日、防災週間(8月30日~9月5日)、防災とボランティア週間(1月15日~21日)にあらかじめ体験利用が出来ることも合わせて教えていただきました。

2.身のまわりのもので行う応急手当の方法

災害時の応急手当に関しては、発災直後にレスキュー隊や医師などの限られた専門家が担当するイメージを持つ人が多いのですが、南海トラフ巨大地震など都市部で発災する大震災を想定した場合、交通麻痺で救急車が足止めされて現場になかなかたどり着けなかったり、負傷者の数が対応できる医師の数を圧倒的に上回り、処置が行き届かない可能性が指摘されています。また、災害時に傷病者をその重症度から優先順位を付けて治療する「トリアージ」という考え方では、比較的軽度の怪我は専門家に診てもらえない可能性が高いことから、「止血の方法」や「骨折の応急処置」は、自分たちで処置できるようになっておくべき必須のスキルだと言えます。このパートでは、NPO法人プラス・アーツが企画・開発した防災カードゲーム「シャッフル」を活用して、「止血の方法」や「骨折の応急処置」の手順を楽しく学んだほか、手順を解説したマニュアル動画をもとに、応急手当の知識や注意点をとても分かりやすく紹介いただきました。

3.さまざまな場面の防災グッズ紹介

梅田周辺の各事業所は、災害時に備えて社員用の基本的な防災グッズや非常食、水などを備蓄していると思いますが、多くの場合それだけでは十分とは言えません。常備薬や衛生用品など、個人で備えておくべきグッズや、被災した街を移動するときに役立つグッズなど、個々の事情や状況に合わせてグッズをセレクトし、付加的に準備しておくことが重要です。このパ―トでは「職場に滞在するときのための必須アイテム」「自分で備えておくべきおすすめアイテム」「被災した街を移動するときのお役立ちアイテム」の3つのカテゴリーごとに、個人で備えておくべき防災グッズや必要となる数量を詳しく解説していただきました。特に、複数の用途がある「口腔ケア用ウェットティッシュ」の活用法や携帯トイレの正しい使い方、保温用のエマージェンシーブランケットの素材による音の比較などに関して、動画を交えながらわかりやすく紹介いただいたことで、より具体的にそれぞれのグッズの性能や特徴をしっかり理解することができました。

このように、いつ発生するかわからない災害に備え、身に着けておくと良い知識・事前に準備が必要なグッズなどを本講座でご紹介いただきましたが、最も大切なポイントは、「防災は人から人にしか伝わらない」ということです。仕事の関係者や家族などと共有・確認しあうことを通じて、もしもの時に自分自身を守る術を、たくさんの人に知ってもらえるようにしていきましょう。

梅田地区エリアマネジメント
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